広島東洋カープ・「カープ女子」人気にわく球団の歴史

NHKのニュースでも取り上げられ、2014年の流行語大賞トップ10入りも果たして社会現象にもなった「カープ女子」人気にわく広島東洋カープ。

カープ本も多く出版されています。カープのチームカラー・赤の始まりと、創設からの球団経営、カープ女子とは?

hiroshima carp

広島東洋カープ

会社名:株式会社広島東洋カープ

創設:1950年(70年前)

所属リーグ:セントラル・リーグ

本拠地:MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島(広島市民球場)(広島県広島市南区)

広島東洋カープ・歴代チーム名

広島カープ(1950年 – 1967年)

広島東洋カープ(1968年 – 現在)

広島東洋カープ・獲得タイトル

日本一(3回):1979・1980・1984年

リーグ優勝(9回):1975・1979・1980・1984・1986・1991・2016・2017・2018年

成績(タイトル以外):日本シリーズ出場(8回):1975・1979・1980・1984・1986・1991・2016・2018年

広島東洋カープは特定の親会社を持たない市民球団で、他球団と比較して特異な歴史を持っています。

地元・広島の自動車メーカーであるマツダが球団の3分の1以上の株式を保有する筆頭株主であり、球団名の「東洋」もマツダの旧社名「東洋工業」に由来。

市民が直接株式を保有するという意味での市民球団ではありませんが、特定の企業に全面依存せずに経営を成り立たせているという意味では、今なお市民球団のイメージを持ち合わせています。

広島東洋カープ・球団の歴史

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大洋ホエールズ(現横浜DeNAベイスターズ)や国鉄スワローズ(現東京ヤクルト)と同様に、カープもまた創成期には低迷に陥っていました。

チームの成績だけでなく、カープを苦しめたのは資金問題。選手の給料の遅配は当り前、分割の時さえあったのです。

移動は普通列車。カープの選手が床で寝ていて歩けない状態を車掌が注意すると、選手の一人が手書きで「貸切」と連結部分の窓に貼って怒られた、というエピソードもあるほど…。

初代監督を務めた石本秀一は、監督業よりも資金繰りに奔走し、球場の入り口に四斗樽を置き、入場者に寄付を呼びかける「樽募金」も行われました。

成績不振により大洋ホエールズと合併した松竹ロビンスの小鶴誠、金山次郎の獲得資金も、樽募金によるもの。

小鶴はリーグ分立初年度の1950年に51本塁打を放ち、打点王と合わせて二冠を獲得した長距離打者です。

63年に南海ホークス(現福岡ソフトバンク)の野村克也が52本塁打を放つまでの日本記録だったのです。小鶴が本塁打を放つと、募金をしたカープファンは大喜びしたそう!

俊足の金山は50年にセ・リーグ初代盗塁王となり、カープ移籍後も盗塁王を獲得、球団初のタイトルホルダーになりました。

広島東洋カープ・話題の『カープ女子』とは?

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カープで注目されているのが、「カープ女子」。聞いたことがある人も多いのでは?

この言葉がはじめてメディア上で使われたのは、昨年9月30日放送のNHK『ニュースウオッチ9』。

カープがなんとか3位となり、クライマックス・シリーズへの出場を決めた直後のことです。

それは地元である広島の女性ファンを指すわけではなく、当初からこの言葉は、「神宮球場や東京ドームに集まる在京カープファン」を意味していました。

神宮球場の三塁側が真っ赤に染まるのはいまに始まったことではありませんが、その数は増え続け、東京ドームでの平均動員が阪神を抜いてトップに…!

財政難に悩む球団にとって、カープ女子はまさに「救いの女神」でした。

プロ野球ファンは老若男女のうち、年輩の男性が圧倒的ですが、カープ女子は「若い女性」という新しい顧客の創造によるもの。

多くの球団がカープ女子に続けと、「オリ姫」「ハマッ娘」などとネーミングをして、若い女性層のファン獲得に取り組み始めたのです。

カープ女子にはチームカラーの赤が貢献した、とも。

例えば、ベイスターズのチームカラーの”濃い青”には抵抗感があるという女性ファンの声があります。

15年にオーナーに就任した南場智子がパステルカラーのレプリカユニフォームを試験的に配布すると、結果は概ね好評!

女性にとって色は男性よりも重要になってきますよね。

カープ女子が話題になり、球団は関東などのカープ女子を対象に貸切新幹線によるマツダスタジアム観戦ツアーを企画。

参加費は片道料金と入場料、応援グッズまで含んでなんと5,000円。

ケチケチ経営と言われる球団の赤字覚悟の企画ですが、ファンも球団の経営状態を知ってか、ショップでさらに多くのグッズを購入!

カープ女子のグッズ購入の旺盛さについては、セ・リーグのある球団の球場関係者がTVのインタビューで、「1店舗しかないカープのグッズ販売店は広島戦の期間中、毎日仕入れをしないと品切れになるが、本拠地球団のショップは仕入れの必要がない」と苦笑交じりに語っていた程。

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「関東カープ女子 野球観戦ツアー」が催されたり、カープ女子を一過性のブームに終わらせないように、球団は様々な企画を続けています。

カープ人気が継続するためには、グラウンド外だけでなく、本来の主役であるチーム、選手が「12球団一優勝から遠ざかっている球団」という汚名を返上しなければなんです…!