Tennis Wold Ranking

テニス世界ランキングといえば、昨年1位に輝いた大阪なおみ選手を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。2018年にシングルスで日本人初のグランドスラム初優勝を果たし、グランドスラム2大会連続優勝、および世界1位確定の偉業達成。世界72位だった2017年からシンデレラストーリーを成し遂げ、テニスに興味がない人でも知っているであろう、大ニュースでしたね。

しかしその世界ランキングって、誰がどうやって決めているの?という人も多いはず。

では、その決め方の基本についてご説明します。

Tennis Wold Ranking

一般に「世界ランキング」として注目されているのは、男子と女子のシングルスのランキング。

世界ランキングは、ATP(男子プロテニス協会)、WTA(女子テニス協会)、ITF(国際テニス連盟)の3つの団体が決定しており、どのランキングもポイント制を採用しています。ただしポイント数や計算方法に関しては、それぞれが独自の方法を採用しています。

男子と女子では若干、数字等のルールが異なります。

男子テニス

Tennis Wold Ranking

男子テニスのシングルスの世界ランキング、本当の名称は、「ATPランキング」です。

ATPランキングは、基本的に、直近1年の18大会の合計獲得ポイント数が多い順で決まります。

1.直近52週間の大会もの

2.最大18大会分

3.ATPファイナルズに出場した場合には最大19大会分

4.グランドスラム4大会+マスターズ8大会+その他の高得点の方から6大会+ATPファイナルズ

5.ATPファイナルズのポイントは、年間最終戦(2018年はパリマスターズ)が終了した次の月曜から加算しない

*その他、詳細な決まりがあり、毎年更新されるATPの公式ルールブックに定められていますが、ポイント計算の主なルールは上記の通りです。

女子テニス版

Tennis Wold Ranking

女子テニスの世界ランキングの名称は、「WTAランキング」。

シングルスのWTAランキングは、基本的に、直近1年の16大会の合計獲得ポイント数が多い順で決まります。

1.直近52週間の大会もの

2.高得点のものから最大16大会分

3.WTAファイナルズに出場した場合には最大17大会分

4.グランドスラム4大会+プレミアマンダトリー4大会+WTAファイナルズを含むこと

5.トップ20の選手の場合は、プレミア5大会の高得点の方から2大会を含むこと

*男子と同じく、その他詳細な決まりがあり、毎年更新されるWTAの公式ルールブックに定められています。ポイント計算の主なルールの数字等が少し男子のものと違いますね。

ポイント数によって決まる世界ランキング

Tennis Wold Ranking

テニス選手の世界ランキングは、定期的に発表され、そのランキングは、選手がツアーに参戦して稼いだポイントによって決定されます。

世界各地で開催されるツアーは、男女とも四大大会を頂点に、男子が4つ、女子が5つのグレードに分けられています。

男子は四大大会の次が「マスターズ1000」、その次が「ツアー500」、4番目が「ツアー250」です。

そして女子は、四大大会の次が「プレミアマンダトリー」、3番目が「プレミア5」、4番目が「プレミア」、5番目が「インターナショナル」です。

ポイント数については、各大会のカテゴリーと勝ち進んだラウンドで獲得数が決められています。たとえば、大坂なおみ選手が優勝を果たした「グランドスラム」というカテゴリーの大会なら、女子シングルス優勝は2000ポイント、準優勝は1300ポイント…1回戦敗退なら10ポイント、というような感じです。

カテゴリーやポイントとランキングの仕組みは、ATP、WTAそれぞれ独自のものであり、獲得ポイント数も、それぞれで違っています。

グレードの高い大会で上位に進出するほど、獲得ポイントは高くなります。たとえば、全豪オープンなどのグランドスラムでの優勝が2000ポイントで、準優勝が1200ポイント、ベスト4が720ポイントです。

また、楽天ジャパン・オープンのような「ツアー500シリーズ」は、優勝が500ポイント、準優勝が300ポイント、ベスト4が180ポイントです。

たとえば、全豪オープンでベスト4に入り、楽天ジャパン・オープンで優勝すれば、720+500の1200ポイントが獲得できます。

ポイントは52週後に消える

ランキングは、過去52週間(1年間)に出場したツアーのうち、ポイントの高い18大会のポイントを合計して決められます。

獲得から52週を過ぎると、そのポイントは消えていきます。たとえば、前年の全仏オープンでベスト8に入って360ポイント稼いでいても、翌年の全仏オープンを迎えると、その360ポントは消えてしまいます。

それでも、次の大会でベスト4に入って720ポイントを獲得したとすれば、720−360で差し引き360ポイントが新たに加算されます。

最新の世界ランキングに基づいて、大会に参加できるかどうか、その大会でシードされるかどうかが決まってきます。また、ランキングによって、出場しなければならない大会も決まっています。

通常は何位が目標?

Tennis Wold Ranking

世界の強豪達と並ぶ大阪選手のランキングはあまりに凄くてあまり想像がつかないところですが、じゃあ普通のテニスプレーヤー達はランキング何位を目指しているものなのでしょうか。

具体的に、例えば日本の大学生のトップクラスですと、世界ランキングの400〜800位くらい。ランキングが300位以下の選手は、下部大会であるフューチャーズシリーズやサテライト・サーキット(以上男子)、または女子サーキットに出場してポイントを稼ぎます。

若手のテニス選手が、まず目標とするのは世界ランキングの300位以内です。300位以内に入れば、四大大会の予選に出場でき、本戦にも進むチャンスが広がります。

また、100位以内になれば、四大大会に予選なしで出場できます。

以上、世界ランキングの決め方について、基本的な経緯と決め方をご説明しました。

ポイントなど、男子女子でそれぞれもっと細かくルールはありますが、これで世界ランキング上位の選手がどれ位すごいのか、少しは理解出来たら、きっと観戦がもっと楽しくなりますね!

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